2009年06月18日

リストカットとは手首を切る自傷行為をいう

リストカットとは手首を切る自傷行為をいう。略してリスカと言われることがあり、若年層の間ではこの表現が多用されている

この用語は手首(wrist)を切る(cut)ことから造られた和製英語である[1]。

英語でもこの用語が使われることもあるが、英語ではcut(切断する)の代わりにslash(切りつける)を使うことが多い[1]。病名として「リストカットシンドローム(手首自傷症候群または手首自傷症症候群)」と呼ばれることもあるが、自傷行為そのものが病気としては一般認知されないため暫定的な呼称である。自傷行為全般を指して言うこともある。
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日本ではリストカットを略して「リスカ」と、リストカットをする者の事は「リストカッター」または「リスカー」と呼ぶことがある。また、日本では腕を傷つけることをアームカット(arm cut, 略して「アムカ」)、脚を傷つけることをレッグカット(leg cut 略して「レグカ」)という。

自分で殴る、物を殴る、爪を皮膚にたてて強く掻き毟る、シャープペンシルなどを突き刺す、身体などを壁に強打する、手などを噛む、爪を剥ぐ、火に指を近づける、自ら首を絞める、注射器で血を吸うなどの行為もある。他にも男性に多いといわれるが、煙草などで皮膚を焼いたりする方法をとることもある。女性は胸を傷つけることもあり、性器付近を切ることもある。首や動脈を切る場合もある。

背景となる疾患がどのようなものであるか(境界性人格障害、統合失調症などが多い)によっても治療方針は全く異なってくるので、その評価が非常に重要である。治療は欧米では認知行動療法が主体であり、また味付けとして薬物療法が行われるが、治療抵抗性が高く、なかなか治りにくい。また自己申告をする例は極めて少なく、本人が誰にも見られないように行為に及ぶ事例がほとんどである。また一見してマゾヒスト的行為のように見えることもあり、自己申告に至っても解決しない可能性もある。認知行動療法のポイントとなるのは、「患者本人および家族に自傷行為についての誤解を解いてもらうこと」や「患者本人が自分に抱いているイメージを改善すること」や「大きな心の支えを手に入れること」であろう。

2009年05月31日

生活協同組合

生活協同組合(せいかつきょうどうくみあい、略称・生協、コープ、CO・OP)とは、一般市民が生活レベルの向上を目的に、各種事業を行うために結成された組合組織。日本においては消費生活協同組合法(昭和23年7月30日法律第200号)に基づくものを消費生活協同組合といい、一般に「生協」と呼ぶ場合、市民を組合員とした市民生協を指す場合が多い。以下、特に断りのない限り日本の生活協同組合について記す。
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生協は組合員からの出資金で運営している。組合員は生協を利用することが可能であり、運営にも参加できる。原則として生協の利用は組合員のみに限られている。出資金は脱退時に払い戻される。

事業としては、商品全般の共同仕入れから小売までの生活物品の共同購買活動が中心であるが、共済事業、医療・介護サービス、住宅の分譲、冠婚葬祭まで非常に多岐にわたる。中には芸能人のマネジメント業務を行う東京俳優生活協同組合のようなユニークな組合もある。また、各地域の生協が共同出資し運営しているコープ総合葬祭「ゆきげ」(神奈川県23生協の共同出資)などのような組織もある。

日本生活協同組合連合会(日本生協連)や全国生活協同組合連合会(全国生協連)、都道府県単位の生活協同組合連合会、全国大学生活協同組合連合会といった連合会もある。単位生協は各連合内で共同仕入れや共同事業を行うことも多いが、それぞれの生協は独立して経営されており競合する部分もある(例:共済事業では日本生協連の「CO-OP共済(たすけあい共済)」、全国生協連の「県民(都民・府民・道民)共済<ただし神奈川県では全国共済>」、全労済の「こくみん共済」、独立生協(「かながわ県民共済」「ライフ共済(愛知)」など)が競合する)。

日本生活協同組合連合会 [編集]
各地にある地域生協、職域生協、学校生協、大学生協、医療生協、共済生協など、約500の生協が会員となっている。 会員生協も日本生協連も、それぞれ独立した法人として事業・経営を行っている。 これらの生協の区分けは必ずしも厳密ではなく、大学生協と市民生協が一体化している室蘭工業大学生協、市民生協と職域生協が一体化しているトヨタ生活協同組合や刈谷生協などの例もある。 2008年4月、改正された消費生活協同組合法が施行され、同連合会は共済事業を行うことができなくなったため、新たに連合会を設立し、共済事業(生命共済・火災共済の各事業を除く)を2009年3月21日付けで新連合会である日本コープ共済生活協同組合連合会(コープ共済連)へ移管した。

日本コープ共済生活協同組合連合会(コープ共済連) [編集]
生協法の改正により、これまで日本生協連で行ってきた共済事業を引き継ぐ目的に設立された、共済専門の生協の連合会。

全国労働者共済生活協同組合連合会(全労済) [編集]
共済を扱う、生協である。もともとは労働組合に向けだったが、現在は誰でも組合員になれば利用することが出来る。こくみん共済やマイカー共済が主力商品である。

2009年04月28日

ユダヤ専門家

1918年に、日本はロシア革命の鎮圧のためシベリア出兵を行い、赤軍と敵対していた白軍を援護した。10万人の兵と9億円の戦費を投入したものの、3千人の死者を出した上に目立った成果もなく、1922年に撤退を余儀なくされる。

この頃、白系ロシア人らの間では、革命はユダヤ人による陰謀であるとの疑惑が広がっていた。レーニンをはじめ、トロツキーやカーメネフ、ジノヴィエフ、スヴェルドロフら多くのユダヤ人が革命の主導者として名を連ねていたことが原因とみられる。白軍は『議定書』の写しを兵士に配布し、またシベリアや満州に逃れた白系ロシア人は、行く先々で反ユダヤ主義思想を喧伝した。こうしてユダヤの情報に接した者の中に、安江と犬塚も含まれていた。

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2人はシベリアで『議定書』の存在を知り、ユダヤ陰謀論の洗礼を受けた。1922年に帰還した彼らは、ユダヤ人に関する多くの報告書を書いた。安江は1924年、「包荒子」の筆名で著した『世界革命之裏面』で、『議定書』の全訳を掲載した。また1928年にイギリス委任統治領パレスティナのユダヤ人入植地を訪れ、ハイム・ヴァイツマン、ヘブライ大学創立者)、及びダヴィド・ベン=グリオン(後のイスラエル初代首相)と会談し、さらにユダヤ人入植者の勤勉さを目の当たりにするに至って、ユダヤ人の力に魅了されるようになった。

2人は外務省に対し、ユダヤ人への関心を持たせることに成功。以後、日本のあらゆる大使館及び領事館の職員は、彼らの駐在する国々のユダヤ社会の動向を外務省に伝え続けることを要求された。膨大な報告書が上げられたが、いずれも「国際的陰謀」の存在を決定的に証明しなかった。

「ユダヤ専門家」はその後、「大陸派」とある程度まで協力した。陸軍大佐板垣征四郎及び陸軍中佐石原莞爾率いる「大陸派」は、日本から開拓者や資本を満州に誘致しようとしたが、難航した。これが、計画者の胸中に河豚計画の最初の種が蒔かれた瞬間であるとみられる。1931年、満州事変の直前のことであった。

2009年04月12日

インスタント食品

インスタント食品(インスタントしょくひん)とは、簡単かつ短時間の調理で食べられるように加工され、かつ保存性を持たせた食品。「即席食品」とも言う。

乾燥した穀物を加熱して作るはったい粉や、加熱した穀物性食品を乾燥して作る糒は、インスタント食品の走りともいうべきものである。他にも湯を加えるだけで食べられる食品としては葛湯や蕎麦掻きなども古くから存在する。

1810年にイギリスのピーター・デュランドが、金属製容器に食品を入れる方法を発明し、その後形状、開封方法、内面の保護方法などに工夫を加えて、現在の缶詰となっている[1]。レトルトパックは、缶詰の包装材料にさらに工夫を加え、プラスチックやアルミホイルなどを用いるように改良した製品である。

1950年代に生まれたインスタントラーメンは世界に広がった。またこの普及によって、粉末スープを製造する技術が生まれ、さらに、医薬品製造に用いられていた凍結乾燥(フリーズドライ)の技術が、ネギやエビなどの具にも応用され、食品に広く用いられるようになった。

インスタント食品は日常においても頻繁に使われているが、戦場や登山、災害地域などでも使われている。また戦場や登山では冷凍食品は用いないのが普通で、軽くて携行が容易なフリーズドライ食品が重宝される。

種類 [編集]

伝統食品 [編集]
凍豆腐

はったい粉
蕎麦掻き
葛湯

麺類 [編集]
揚げ麺(インスタントラーメン、インスタントうどん、インスタント蕎麦)
乾麺(蕎麦、うどん、冷麦、素麺、インスタントラーメン)
フリーズドライ麺(インスタントラーメン)
真空パック麺(うどん、蕎麦)

缶詰・レトルト食品 [編集]
米飯(白飯、赤飯、雑炊)・粥
カレー(白飯付き、カレーのみ)
スープ
クリームシチュー
丼料理の具 - 牛丼、親子丼、中華丼
肉料理 - ハンバーグ、ミートボール、ミートソース
煮物 - おでん、煮豆、雑煮

粉末食品 [編集]
飲料

茶(顆粒状)-レモンティー、緑茶、梅茶、昆布茶
スキムミルク、ココア
ジュース?オレンジジュース、メロンソーダ
食料

汁粉
甘酒
スープ
椀物?味噌汁、吸い物
茶漬けの素
粉末マッシュポテト

乾燥食品 [編集]
乾パン
乾しゆば
焼き麩
わかめ、他海草類

フリーズドライ [編集]
インスタントコーヒー
味噌汁、吸い物
野菜
果物

冷凍食品 [編集]
焼売
蒸し餃子
チャーハン
加熱済みハンバーグ
加熱済みフライドチキン
加熱済みトンカツ
ミートボール

ワンス ボデオ モンクレ シガト ドレア パーコレ スタート メジャー ピーエイ ソフトダ ロッド たむぽえ フレム パンジー 羅生門 ブリスベ 便利に イチゴ ストッ ニット えいか ハンド ジース カーネリ ドラー あいら パンゲア オブラ ジンサ スカジー ドルペッグ うたまくら えいこう モルディブ たいゆう ニオブ 美女と野獣 ドーマ トップ トパイ ダウンベ ナビルポ ナトリ ろぎょ オーニソム 雪舞い マルチ タイトルラ トリ キャメ

2009年03月28日

ポジティブ・アクション

ポジティブ・アクション(positive action)とは弱者集団、特に女性の職場環境の不利な現状を是正するための改善措置のこと。英語のアファーマティブ・アクション(Affirmative action, 肯定的措置)とポジティブ・ディスクリミネーション(Positive Discrimination, 肯定的差別)を組み合わせて造語した和製英語。外国ではこの場合の是正措置とは差別と貧困に悩む被差別集団の民族や人種やカーストの進学や就職や職場における昇進においての特別な採用枠の設置や試験点数の割り増しなどの直接の優遇措置を指す。日本においてはこのような施策は、日本国憲法第14条違反の可能性もあって、職場環境の改善措置が強調されている。
バニラ ラバー 野かんぞう シバナ ナムル 青じそ ネムノ マンナン シュミー 春の小川 スキル マルシー フライ イノベー フェロール ウシカ おすすめ ライフ シュー スタイ ラードダ カタクリ 桜桃 ステッカ バイオ ドリフト テキス サイト刈穂 ルクラス シャンパン ピン幸運 ドラキュラ ヨード パレス トレー しりもち くさなぎ アックス すたー るはーぶ ワイルド ぴおーね 天使のア シスタ リライト ランス ナルキ サイバ グロブリン ポイント

ポジティブ・アクションの元は英語の Affirmative Action(肯定的措置)と Positive Discrimination(肯定的差別)を融合して作った和製英語であるため英語に逆翻訳すると全く意味が通じない。英語圏ではアファーマティブ・アクション(Affirmative action)が一般的に使われるが Positive Discrimination (肯定的差別) も昔はよく使われた。英語以外の欧州語では肯定的差別(Pozitiva diskriminacio Discriminación positiva Discrimination positive)が一般的である。外国では肯定的措置あるいは肯定的差別は弱者集団の現状是正のための進学や就職や昇進における直接の優遇措置をさす。この場合の肯定(Positive)とは改善の意味である。よって「改善措置」あるいは「改善目的の差別」とすると原意が理解しやすい。

日本ではアファーマティブ・アクションの翻訳が難しい一方で肯定的差別あるいはポジティブ・ディスクリミネーションとすると憲法十四条の違反であるであるとの批判が予想されるため「差別」の単語の使用を避けている。また日本ではポジティブ・アクションは優遇措置でなく差別環境の是正措置であると説明されることも多く、実際に平成14年4月19日の厚生労働省の発表では「ポジティブ・アクションは、単に女性だからという理由だけで女性を「優遇」するためのものではなく」と元々の意味が明確に否定されている。

さらに日本のポジティブ・アクションは少子化および高齢化社会による労働人口の減少に対応するための女性労働者の活用を目的にした政策という日本独特の一面が存在する。内閣府男女共同参画局の政策と深く関わっているため特に女性の職場環境の是正措置と理解されるようになりその意味は本家の被差別民族・人種やカーストに対する直接優遇措置からは多いに遊離している。また欧米やインドで肯定的差別が最も頻繁に適用されるのは大学入学あるいは公務員の採用および昇進における特別採の設置や採用・昇進基準の緩和などが代表的であるが日本においては一般公務員および大学においては男女格差がそれほど顕著ではない一方で民間企業においての女性の活躍は途上国と比べても著しく劣っているため後者の改善措置が強調されている。さらに日本は政府関連の業務において実際に障害者やや部落民や在日朝鮮韓国人などの集団に優遇措置を行っているが、これは民間企業を対象とした女性向けのポジティブ・アクションとは区別されているという点でも外国の肯定的是正措置と大いにことなる。

政府は政策目標として2020年までに指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%となることを努力目標として提言しており最終的には採用および昇進における優遇措置が必要となるのではないかとの指摘も存在する。ただし日本においては外国と違い民間企業が改善対象の中心に添えられており政府機関に比べて個人の能力差がはっきりと出る傾向にある企業において仕事の能力の劣る人間が女性というだけで昇進を獲得するという事態になれば現場での軋轢は避けられないのではないかとの懸念も存在する。さらには人口縮小に対応した労働政策の側面があるため将来的には外国人労働者の受け入れ環境の向上運動にポジティブ・アクションが拡大される可能性も指摘されている

2009年03月13日

クロミェルジーシュ宮殿

クロミェルジーシュ宮殿 (チェコ語:Arcibiskupský zámek Kroměříž、ドイツ語:Schloss Kremsier)は、チェコ・クロミェルジーシュにある司教の邸宅。1777年からはオロモウツ大司教の邸宅となっていた。

この地の最初の邸宅は、1497年に司教スタニスラス・トゥルツォによって建てられた。建物は後期ゴシック様式で、ルネサンス様式の細部がわずかにある。三十年戦争の間の1643年、城はスウェーデン軍によって略奪にあった。
バク転 ルーシュ ハーブ シニカ テンペラ オーソー スラウ タナトス パンヤゾ いす 夢のカケラ コテージ リターン シーバー ディズム 不死鳥 パドボ 無邪気 アニン シノプシ クリア ラック 君の左手 ライム テストケー ダラス バイア ツルグミ めじり パントモ ニュー ニング エカナ ルノワー シング スカイブル マルメロ パジャマ こむぎ ズボン ウエハース きょうりん ステラ リレー きんかん ドレナ スキーリ パラメデ ローフ アイスティー

権力のあるリヒテンシュタイン家が宮殿をバロック様式に改装するよう建築家フィリベルト・ルッケーゼに依頼してから、1664年までは司教のものではなかった。ルッケーゼの仕事の注目すべき作品は、城正面の娯楽用庭園である。1666年のルッケーゼの死によって、後任のジョヴァンニ・ピエトロ・テンカッラが公式庭園としてルッケーゼの作品を完成させ、テンカッラが属していたトリノ派を偲ばせる手法で宮殿を再建した。

1752年3月の大火で宮殿がすっかり焼けてしまうと、2人のオーストリア皇室お抱え芸術家フランツ・アントン・マウルベルトシュとヨーゼフ・スターンが宮殿ホールの装飾を自分たちの作品でするために到着した。彼らの絵画が加わり、宮殿は芸術コレクションを収蔵し、国でも優れた絵画を収めた場所とされた。ティツィアーノの最後の神話か題材を得た作品、The Flaying of Marsyasが含まれている。収集品の大部分は1673年にケルンで、司教カレルが買い求めた物である。宮殿には顕著な音楽の業績と33,000冊もの蔵書を持つ図書館がある。

美しく配置された花壇から離れた19世紀のイギリス式庭園は、1997年夏の洪水で被害を受けた。

宮殿内のインテリアは広範囲で、映画『アマデウス』においてウィーンのホーフブルク宮殿のシーンを撮影するのに使われた。この作品はヴォルフガング・モーツァルトの生涯を元としているが、彼自身がクロミェルジーシュを訪れたことはない。観客席は、映画『不滅の恋/ベートーヴェン』でのピアノ・コンチェルトのシーンに使用された。

世界遺産登録基準 [編集]
この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた。

(2) ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。

2009年02月24日

からくりサーカス

サーカス編とからくり編はストーリーの区切りが付くたびに交代で語られる。

小学5年生の「才賀勝」は、父親である大手家電メーカー"サイガ"社長「才賀貞義」の死により180億円の遺産を相続。これによって異母兄弟から命を狙われていたところを「加藤鳴海」、「しろがね(エレオノール)」に助けられる。しかし、叔父の「才賀善治」に誘拐された勝を救出した鳴海は切断された片腕を残して行方不明となる。

残された勝とエレオノールは追っ手から逃れるため旅芸人のサーカス一座「仲町サーカス」で生活を始め、人々と触れ合うことで徐々に成長することとなる。追手との戦いの中で、本人たちも知らなかった勝とエレオノールの持つ出生の秘密が明らかになっていき、勝はエレオノールに守られる立場から、エレオノールを守る者としての自覚を持ちはじめる。

からくり編
死亡したと思われた鳴海は人形破壊者「しろがね」のギイに命を救われており、片腕と記憶を失くして自らも人形破壊者となっていた。自動人形を追う旅を続けるうちにゾナハ病の真実を知った鳴海は、人形を破壊することだけを自分の使命とするようになっていく。自動人形との激戦の最中、多くの仲間の犠牲と引き換えに命を存えたことによって、その使命は彼個人の感情を塗り潰してしまうほどに、さらに重くのしかかるようになる。

からくりサーカス編(本編) 
勝はこの戦いの真の敵からエレオノールを守るためにサーカス団を離れ、黒賀村の阿紫花家に居候し、ギイより懸糸傀儡の特訓を受ける。そして、勝の実力は急上昇し刺客を悉く撃退していく。また、人形相撲などの行事を通して、黒賀村の人々とも親睦を深めていく。そして鳴海はそれとほぼ入れ替わりでエレオノールの前に現れ、フランシーヌ人形の生まれ変わりと信じる彼女からゾナハ病の止め方を聞き出すべく仲町サーカスに加わる。

機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)編
勝が黒賀村で修行、刺客の撃退を始めてから8ヶ月が経ったある日、仲町サーカスが黒賀村を訪れる。仲間たちとの再会を喜ぶ勝だったが、ゾナハ蟲が突如活性化、世界中の人間がゾナハ病に感染してしまう。無事だったのは「しろがね」とその血を飲んだ者、そして仲町サーカスのメンバーのみ。 「しろがね」の200年に及ぶ長い戦いの決着が、そして勝、エレオノール、鳴海の最後の戦いの火蓋が切って落とされる。 なお、デウス・エクス・マキナは演劇用語でもある。

ストーリーの矛盾点
連載10年にわたる長大なストーリーであるため、細部に関しては矛盾点も見受けられる。

第1話で勝と鳴海を襲った人形が、懸糸傀儡とも自動人形ともとれない物となっている(どちらかと言うと自動人形に近い)。藤田氏は「懸糸傀儡で、ぶっ殺し組が見えないところで操っている」と公式ファンブックで述べ体裁をとっているが、人形に操り糸が無い上に、電車が大破後も救助、または逃走した様子すらない。しかし、コミックスではその後の主人公襲撃の際に、英了が「アタシの操った人形」と言う発言をしており、一応は懸糸傀儡という体裁をとっている。
第9巻で勝の笑顔と共に“「柔らかい石」はいい笑顔の者に・・・”という言葉を記したり、第11巻で章の幕間に狂言回しの道化であるピエロが、柔らかい石について「観客のみなさまはもう、とっくに気づいているだろう」と、勝の体内に柔らかい石がある事をほのめかしていたが、最終的には「いい笑顔の者に」という言葉は正二がついた嘘という事にされ、道化の言葉はなかった事になった。
自動人形にとってしろがねの血液は猛毒であるはずだが、フラーヴィオは「しろがね」であると知っているはずのタニアに「お前の血も吸ってやる」と発言している。
しろがねは怪我をしてもすぐに回復する治癒力を持つはずだが、第3巻でエレオノールは足に怪我をした後、守るべき勝の危機にも関わらず怪我人として動けなくなっている。
ギイは物語の序盤から、自動人形を200体破壊した「伝説のしろがね」として真夜中のサーカスに知られている。しかし、第25巻で黒賀村でギイが倒した200体の自動人形はフランシーヌ人形を襲っている事から、真夜中のサーカスとは別組織(新生真夜中のサーカス、もしくは既に暗躍していたフェイスレス=白金に属していた自動人形集団)と考えられ、旧真夜中のサーカスが「伝説のしろがね」としてギイを認識しているのはつじつまが合わない。
「柔らかい石」は、人間の子供の体内に保存しないと2週間で蒸発する。しかし、白銀が柔らかい石を生み出してから、クローグ村の井戸に投げ込むまで29年が経過しており、とうの昔に蒸発しているはずである。白金も各地を放浪し生まれ故郷の村に着くまでにかなりの年月がかかっているので、同様に蒸発しているはずである。
しろがね犬は1824年に「生命の水」を飲んでおり、180年近く生きている。しろがねになった者の寿命は単純計算で5倍だが、犬の寿命は長くても12?20歳[2]であり、10倍近く寿命が延びている計算である。

登場人物
懸糸傀儡(マリオネット)
主に「しろがね」達と黒賀村の「人形繰り」が糸を介して操る様々な操り人形。操作は両手の十指に加え、場合に拠っては両足の十指を補助として使う。 基本的には手の指のみで動作させられる。白銀が成瀬正二郎(才賀正二)と共に造りあげた「あるるかん」を源流とし、様々なギミック・能力を持つ。 「しろがね」達は基本的に一人一体、各々独特の懸糸傀儡を操る様だが、基本の操作に互換性があり、自分の懸糸傀儡を失った「しろがね」が、他者の遺した懸糸傀儡を操る事も多い。サイズは懸糸傀儡「アンラッキー」や「スレイヴァーV」の様な小型種から、マリオネット「スレイプニイル」や「オリンピア」の様な大型まで様々。ただし大半は、主な使用者である「しろがね」達の自動人形破壊という目的から、大型・多彩な能力を持つ物が主流。

「しろがね」達の操る懸糸傀儡
あるるかん
白銀より製作された最も古い懸糸傀儡。黒衣を纏い、頭に白い羽がついている。右手にはオリンピアの腕を持ち、これを武器とする。あらゆる懸糸傀儡の原型であり、この人形を元にさまざまな懸糸傀儡が作られた。ルシールがアンジェリーナをキュベロンから追放する際彼女に授け、アンジェリーナの死後は正二が保管、実娘のエレオノールに受け継がれ使われている。
胴体部から歯車など出して上体部分を高速で旋回させ、相手を破壊する「コラン」(虎乱)、腕をピストン運動させ相手を貫く「炎の矢」(フレッシュ・アンフラメ)、頭部の羽根飾りのようなものを伸ばして相手の動きを封じる「羽の舞踏」(ラ・ダンス・ダン・ヴオラン)という技を持ち、また右腕には「聖(セント)・ジョージの剣」という大きな刃が内蔵されている。
基本的にはしろがね(エレオノール)が操る機体だが、作中では勝が操る場面も多く見られた。
なお、エレオノールが操るオリジナルの「あるるかん」、その左腕はかつて、とある事件でアンジェリーナが自動人形からギイを庇ったときに破壊されており、ギイによって鳴海の左腕として使用されていた。こちらは、「サン・ジョルジュの剣(セント・ジョージのフランス語読み)」と呼ばれる、右腕同様大きな刃が内蔵されている。右腕には「オリンピア」の折れた腕を持っている。
また、人形繰り練習用の「あるるかん」もある。名前はフランス語で道化師を意味するから。
オリンピア
ギイが使う懸糸傀儡。胴体に4本と翼のつけ根に2本の腕をもつ。聖母のような姿をしている。指先に注射針、肘に刃物、ヒールに拍車、背中に翼と多数のギミックでトリッキーな攻撃をする。恐らく昔は人形繰りにクセがあったというギイ専用に調整がされており、彼以外には使えないと思われる。
オートマータに注射針を突き刺し、疑似体液を吸いだす「聖母の抱擁」(ラ・サント・ビェルジュ・ダンブラスマン)。胴体を縦回転させ、肘の刃で相手を切り裂く「破壊輪舞曲」(ラ・ロンド・ドゥ・デストラクション)という技を持つ。また、背中の翼で空を飛ぶことができ、専用のエンジンを取り付けることで高速空中移動が可能になる。その顔はギイの「母」のデスマスクから作られている。「母」とは、アンジェリーナを窺わせる箇所はあるものの、ギイの実母を指しているのか、ギイが「ママン」と呼んで慕っていたアンジェリーナを指しているのかは不明。顔はアンジェリーナのあるるかんと戦った際に一度破壊されているので(また、劇中でのギイの動向などから考えても)、恐らく後者と思われる。
ムジンニィ
ルシールが使っていた懸糸傀儡。デザインがあるるかんに良く似ており、あるるかんを原型に作られたと思われる。武器は左腕の「レフトハンド・ブレード」。大きなギミックはないが、技術次第でどんな局面にも対応できる。フラーヴィオによって破壊される。
スピネッティーナ
ファティマが操る懸糸傀儡。サソリのような姿をしている。武器は尻尾から大きな針を乱射する「スピネッティーナの毒針」。
オラーツィオとの戦いで破壊される。
スレイプニイル
ダールが操る懸糸傀儡。両手に巨大な鎚(ミヨルニル)を持ったヴァイキングのような姿をしている。巨体だが、足には車輪がついており、高速移動が可能。鎖の付いたミヨルニルを飛ばして相手を潰す「撃墜ミヨルニル」という技を持つ。「しろがね」と自動人形との最終戦でダールが散り、スレイプニル自身も破壊された後、その左足は加藤鳴海の左足として使われている。分かり辛いが、足は四本ある。
名前の由来は北欧神話の主神オーディンの馬、スレイプニルから。武器のミョルニルは同じく北欧神話の雷神トールが持つ槌の名前である。
マンバ
ティンババティが操る、大蛇の上に人が乗った姿の懸糸傀儡。上部の人形がピストン運動を利用し加速されたパンチを繰り出す「エリニュスの手」という技を使う。また、蛇の牙でティンババティ自身を突き刺して血液を吸い上げ、彼の「アクア・ウイタエ」(生命の水)の混じった血液をオートマータに注入することで疑似体液を中和し、オートマータを行動不能に陥らせる捨て身の技、「毒牙の塔」という技も持つ。最終戦でティンババティが散り、マンバ自身も破壊された後、その右腕は加藤鳴海の右腕として使われている。名前の由来は、操者であるティンババティの活躍する地、アフリカのケニアに広く生息するマンバ属の毒蛇から。
シュヴァルツェス・トーア
しろがねの「シュヴァルツェス・トーア」が操る懸糸傀儡。操者と人形は全く同名。西洋の鎧風の外見をしている。作中では最終戦のみで戦う姿が見られたが、肩部と脚部に装備された大型の盾を持ち、他の懸糸傀儡に比べて防御に長けた人形と思われる。名前の意味はドイツ語で「黒い門」。
ペンタゴナ・ノッカー
ロッケンフィールドが操る人型懸糸傀儡。オートマータとの最終戦での操者ロッケンフィールドのセリフから、跳躍力・空中戦に長けた人形と思われる。両の手に構えたクラブで周囲をなぎ払う「ペイン・トルネード」と言う技を持つ。コロンビーヌとの戦いで相打ちの形で破壊されたその右足は、ロッケンフィールドとシュヴァルツェス・トーアの手によって、加藤鳴海の右足に取り付けられた。
グリゴーリィ
ドミートリィが操る、人型で顔に大きな一つ眼をもった懸糸傀儡。眼からワイヤー付きの鋏のようなものを発射し相手を捕え、そのまま相手に抱きついて両腕両足のドリルで相手を破壊する「単眼の牢」という技をもつ。名前の由来は、ドストエフスキーの著書である「カラマーゾフの兄弟」に長年仕えていた侍従より
アンジェリーナ人形
自動人形をおびき寄せるエサとして柔らかい石を体内に宿したアンジェリーナが行方をくらました為(実際は、ルシールが娘を重い責務から解放するために逃がした)、ルシールが造らせた懸糸傀儡。自動人形たちに20年以上も人形と気づかれなかっただけあり、容姿はもちろんのこと、眼球さえも本物そっくりに作りこまれており、言葉を発することも出来る。サハラの最終決戦で再び使用され、アンジェリーナがフランシーヌ人形と瓜二つだったことと、自動人形のフランシーヌ人形への忠誠心を逆手に取って最古の四人を含む全ての自動人形を一言で屈服させ、身動きを封じた。最後はパンタローネとアルレッキーノによって破壊された。
正二人形
正二が貞義の戦い(における身代わり)として使用。上述のアンジェリーナ人形と同じく、本物そっくりに作りこまれており、言葉を発することも出来る。1997年の正二と貞義との戦いで、貞義の繰る「ゴイエレメス」によって頭部を破壊される。

「黒賀の者」達の操る懸糸傀儡
プルチネルラ
阿紫花英良が使う懸糸傀儡で、四足の道化師風のデザイン。腕の力が強く、棍棒での一撃はコンクリートの壁にも穴をあける。
作中で初めて敵として登場した「懸糸傀儡」である(正確には違うが)。
一度はしろがねが操る「あるるかん」に完膚なきまでに破壊されたが、「しろがね」vs自動人形の最終戦で黒賀村から送られた懸糸傀儡の中に「プルチネルラII」として改修(又は再設計・作成か?)された物が含まれていた。その際には、棍棒の他、長ドスが追加装備されている。名前はストラヴィンスキーのバレエ組曲<プルチネルラ>から。
グリモルディ
元は誘拐組の尾崎が使っていたが、現在は阿紫花英良が使っている懸糸傀儡。両足が車輪状になっており全懸糸傀儡中最高クラスの機動力を持つ。なお、数ある懸糸傀儡の中でも明らかに一段性能が高めの描写をされている。
首が伸びたり、斧がついた(これは後に登場した二代目以降)ピエロのような帽子を振り回したりとギミックも多い。
しろがねvs自動人形の最終戦では、スピネッティーナを失ったしろがねファティマが操る姿も見られた。
なお、この時のグリモルディは改修が加えられて(或いは対「自動人形」用か?)おり、物語序盤で尾崎が操った機体とは細部が異なる。
二代目グリモルディは「しろがね」と自動人形の最終戦においてパンタローネとアルレッキーノによって破壊されており、現在英良が操る物は作中では三代目。ファティマ曰く、「少し硬めだけれど、素敵ね」との評。
アクエリアス
ぶっ殺し組の羽佐間が操る懸糸傀儡。タキシードを纏った擬人化した鳥の様な姿をしている。
手にしたシルクハットから凶悪な顔のウサギが呼び出すなど、トリッキーな機体。
グリモルディと尾崎によって破壊された。デザインは作者のアシスタントによる。
アシスタントの設定では「地獄の魔術師、パワーはあるるかんの5万倍、水中を300ノットで泳ぐ、湿気に弱い」らしい。
ローリングアームズ
ぶっ殺し組の中田が操る懸糸傀儡。ボール状の下半身に西洋の鎧風の上半身、長い大型の腕を持つ機体。
才賀の別荘の対侵入者用からくり門である「煉獄」に操者ごと飲み込まれて破壊される。
テオゴーチェ
誘拐組の高見が操る懸糸傀儡。ボールに乗ったピエロの姿をしている。手の平から爆弾ボールを取り出して操り、阿紫花らぶっ殺し組の人形と操者を次々に撃破する。
しかし「しろがね」の操る「あるるかん」の前には敵ですらなく、投げつけた爆弾を逆に機体内に叩き込まれて操者もろとも爆散した。
ダクダミィ
誘拐組の山仲が操る懸糸傀儡。腕はなく、頸部にハサミ状の武器を装備した小型の機体。
基本的に操者一人に対して一体であることが多い懸糸傀儡の中で、操者一人に対して小型の懸糸傀儡が五体という特異な存在である。
数体の操り糸で敵を縛る等して動きを止め、残りの機体で相手の操者を仕留めると言うのが基本の戦闘スタイルらしい。
貧弱な見かけによらず、その武器であるハサミは成人男性の首を切断する程の威力を持つ。
しろがねと鳴海を苦しめ、一度は捕らえるが操者自身を鳴海に殴り倒された。
バビュロ
誘拐組の加納が操る懸糸傀儡。全身に湾曲した刃が刺さったピエロの姿をしている。
勝が操った「あるるかん」によって破壊された。
グリセル
誘拐組の金井が操る懸糸傀儡。女性型の機体で、掌部が非常に大きく、手首から先が伸縮するギミックを持つ。
跳躍力に優れ、崩壊する塔から脱出する場面で活躍する。
ラージヒル ニズム グアナコ キナパー レール ソング ジョッキー ロール ヒアシン オイヒバ アース ピーピーシー ダイエ バッグ リプレース おたま キング アルタイ キング マネキ ぴんぞろ エッジ プロテク ニバナ ヒッチハイ ひこうき ハバネロ ハムエ てんえい プリオン 相合傘相 マッサ ヤダケ ビネガー ファンド イヌイッ モルドバ コマソン カートン てんま りゅうちょう アラス マヌカン アナカン セフレ デビュー スリッペ ノンプロ ライトノ たいむ

ガンオブフェザー
誘拐組の及川が操る懸糸傀儡。インカ風の仮面から手足が生えたような姿をしている。
コルトSAA「ピースメーカー」をそのまま巨大化させた様な拳銃を二丁武器として使う。
阿紫花が操るグリモルディと良い勝負をするも、勝の作戦によってグリモルディの体当たりをくらい、操者ごとエレベーターシャフトへ転落。
陰陽
ぶっ殺し組の一人が操る懸糸傀儡。中国の民族衣装のようなものに身を包む左右非対称の仮面をつけた人形。
登場した瞬間に高見が操るテオゴーチェによって操者ともども爆破される。
デザインはアクエリアス、トレジャーキーパーと同様、作者のアシスタント。
アシスタントの設定では「猿並の俊敏な動き、ゴリラぎみの握力、獣風の耐久力、とパンチ力、ドーベルマンのように操りやすい」らしい。
トレジャーキーパー
ぶっ殺し組の野口が操る懸糸傀儡。全身を包帯で覆い、大型の鎌を持った死神の様な姿をしている。
あっさりと高見が操るテオゴーチェによって爆破され、操者も直後に殺される。デザインはアクエリアス、陰陽と同様、作者のアシスタント。
アシスタントの設定では「ボディは修理跡だらけ、歴戦の勇士をしめす、顔は包帯グルグル巻き、見る者に恐怖をあたえるだろう、んで武器は、刃渡り2メートルのカマで相手をきりきざむ」らしい。
スペイド
ぶっ殺し組の平が操る懸糸傀儡で、名前の通り手の甲にスペードのマークが付いている。一度は勝によって操作される。ダールのスレイプニイルと同様(或いはどちらかがベースか?)、足には車輪がついており、高速移動が可能。
アンダーザヘッド
ぶっ殺し組の成田が操る懸糸傀儡。名前の通り頭が下についているのが特徴。人間が逆立ちした様な格好で、腕の部分が車輪、足が巨大な爪の付いた武器になっている。
あるるかんの「聖ジョージの剣」で真っ二つにされた。
衝月(しょうげつ)
尖夕(せんゆう)
裂空(れっくう)
三体とも黒賀村の人形使いたちが繰る懸糸傀儡。才賀家の別荘跡地で、勝の中に貞義が転送されていると思い込んだ黒賀の人形使いたちが、勝を殺すために差し向けるが、勝が繰る貞義製の三体の懸糸傀儡によって全て破壊された。
アンラッキー
人形造りの村であり、人形使いを育てる村でもある黒賀村で、一人前の「人形使い」として認められる為の試験で使われる懸糸傀儡。外見は草刈鎌の様な凶器を持った、女の子の人形である。もっとも、「可愛らしい」等と言う形容詞が当てはまらない、おどろおどろしい呪いの人形の様な姿である。デザインは作者側のものではなく、ある読者のはがきから起用したもの(他に「ブロム・ブロム・ロー」という自動人形も読者のデザインだった)。
ナイト・スレイヴァーV(ナイト・スレイヴァー・ブイ)
平馬と勝が作った懸糸傀儡。小型なので小回りが利く。黒賀村の祭り「人形相撲」で、平馬と勝が操った。最後は片腕・片足を失いながらも人形相撲に優勝する。最終章では「黒賀の人形遣い禁断の『裏の蔵』」で用意した弾薬やミサイルをフル装備して平馬が操りオートマータと戦ったが、オートマータに敵わず、勝を助けるために自爆させる。

フェイスレスが作った懸糸傀儡
あるるかん
フェイスレスが製作した同名の懸糸傀儡。白衣を纏い、頭に黒い羽があり、両足にも刃が付いている。
ゴイエレメス
フェイスレスが自分のために作り遺した3体の懸糸傀儡のうちの一体。かなり巨大かつ頑丈だが、操るにはかなりの力が必要で、力のない者が無理に操ろうとするとすぐに糸が切れてしまう。必殺技は、ジェット噴射で加速したパンチを叩き込む。ブリゲッラとの戦いで平馬が使用したが、完全に破壊された。
キャプテン・ネモ
フェイスレスが自分のために作り遺した3体の懸糸傀儡のうちの一体。海賊のような姿をした骸骨の人形。両腕の剣による攻撃のほか、背中にも4枚の刃が内蔵されている。「水上ライブ」「水中ライブ」形態で、それぞれ水上、水中での戦闘が可能になる。勝が初めて使った時の感想は「フワフワしてやりづらい」。
ジャック・オー・ランターン
フェイスレスが自分のために作り遺した3体の懸糸傀儡のうちの一体。ハロウィンのカボチャのような姿の人形で、「ジャコ」という略称でも呼ばれている。刃の反対側に箒のついた鎌を持っており、箒を回転させることで空を飛ぶことができる。勝が扱いやすい事や空を移動できる事もあり、新生真夜中のサーカスとの戦いでも多用している。必殺技は、ロケット弾の他、ほぼ全てのものを斬ることができる「超高速振動鎌」(グリム・リーパー)、使用者の意志で自由に硬度、粘着性を変えることが出来る「バブル・ザ・スカーレット」。
モン・サン・ミッシェルに向かう際、グリュポンに「へんちくりんカボチャ」と評された場面では、不快そうに眼の上下が逆転していた。最後は宇宙ステーション・アルファのブースターによってフェイスレスのあるるかんと共に破壊されてしまうが、砕けていくジャコの顔が、まるでウインクをしているように見える描かれ方をされている。

用語解説
懸糸傀儡(けんしくぐつ)
糸を使って操る人形。マリオネット。人形遣いやしろがねが操る人形を指す。
大きさは2?3mほどある大きなものだが、折りたためばトランクに入れて持ち運びが可能。
オートマータの「黄金律」を利用した物であり、兵器とも人形とも取れるため、これに対しては、武器を持つ相手に対して風より速く動けるオートマータも、人間と同じ速さで動かざるをえない。
ただし自動人形と戦えるレベルに達するには、才能のある者でも血の滲むような修行を何年も積まねばならない。
勝は元々持っていた才能に加え、フェイスレスのダウンロードによる知識を得ていたので、一年程で熟達した。
自動人形(オートマータ)
意志をもち、自分で考え、自分で動く人形。フランシーヌ人形以外は疑似体液で意志を与えられ動いている。単数形はオートマトン。史上、自動人形を完成させたのは白金(ディーン・メーストル)、フウ・クロード・ボワローの2名。また、才賀正二、才賀勝は自動人形を改造、修理等、手を入れたことがある。
低級なものでも銃弾程度では壊れることはなく、通常の人間にとっては脅威である。
拳法などで用いられる「気」を受けると体内の擬似体液が沸騰し破壊される。上級クラスは「気」に対して耐性を持っているものが多い。
旧式の自動人形は味覚がなく、美味しいなどは感じれずにいたが、新型の自動人形は美味しいと感じ取れるようになった。
柔らかい石
錬金術の集大成。鉛を金に変え、人間に永遠の命を与える「命の水」(アクア・ウイタエ)をつくりだす。
空気に触れると蒸発してしまう上、大人の体内では拒絶反応が起こるため、人間の子どもの体内に入れて保存しなければならない。
一般的には「賢者の石」という名称の方が有名だが、本編中では一度もその名で呼ばれた事は無い(歴史上の賢者の石も、「石」という固形物とは限らなかったらしい)。
生命の水(アクア・ウイタエ)
「柔らかい石」が水と反応し作られる「万能の霊薬」。何でも溶かし、溶かしたものを液の中に保存する。人間が溶けた場合、その溶けた者の心を保存し、飲んだ者を支配する。溶けた者の記憶をも保存するが、完全に記憶が飲んだ物に引き継がれるわけではない。
主な効能として、
1.人間が飲むと、髪の毛、瞳が銀色になり、身体能力が約5倍に向上し、5年に1回しか歳を取らなくなる。
2.自動人形(オートマータ)が直接飲むことにより、彼らにとっての黄金律を克服することができる。
3.自動人形が経口投与以外で注入されると、体内の擬似体液が中和され、機能停止に陥る。
ラテン語表記では「Aqua vitae」。
ゾナハ病
正式名称は「他者の副交感神経系優位状態認識における生理機能影響症」。オートマータの疑似体液や、「銀の煙」を構成する超微細オートマータ「アポリオン」が体内に侵入することによって発症する。他人を笑わせなければ、激しい呼吸困難を伴った痛みを感じる。しかし、この病気が原因で死ぬことはなく、「死ねない」苦しみを味わうことになる。直接的な死因となるのは、免疫力低下による様々な合併症によるもの。
ゾナハ病の段階としては、
第一段階
他者を笑わせなければ呼吸困難に陥るが、それ以外では日常生活に支障は無い。この段階で生涯を生きられるのは極稀。
第二段階
免疫力が低下し、さまざまな合併症を引き起こす。死亡要因はこの段階がほとんど。
第三段階(最終段階)
体温が一定化、全身が硬直、半永久的に呼吸困難状態となり、食べ物や水を摂取せずとも生き続け、死ねなくなる。
第二段階で死に損ねた者が迎える生き地獄。また身体の成長等もしない模様。治療法は、万能の霊薬「アクア・ウイタエ」を飲むか、身体にワルトハイム電磁波を照射するしかない。
本来の解決策は、しろがね(エレオノール)の歌声で、子守唄を歌うこと。ゾナハ病の原因虫のモードが「病気にさせる」から「病気を治す」に変わる。全て終わったとき、活動をやめ体外に排出される。
疑似体液
フランシーヌ人形が造り出した、オートマータに意志を与える水銀のような液体。定期的に人間の血を加えないと作用しない。ゾナハ病の病原体である「アポリオン」からできており、「銀の煙」はこれを気体化したものである。「アクア・ウイタエ」によって中和される。
黄金律(ゴールデンルール)
造物主がオートマータの基本回路として作り出した部分で、自らを改造するオートマータが、唯一手を加えることのできないブラックボックス。
これは、元々道化として造られたオートマータの特徴であり、「観客に見える速さで動かなければならない」というものである。逆を言えば「観客で無い者に対してはすばやく動いてもよい」というものである、つまり、武器を持たない者に対しては、人間と同じ速さでしか動けないが、武器を持つものに対しては例外ということである、また武器が強力であればあるほど速く動ける。黄金律から逃れるためには、「生命の水」を飲む以外に方法は無い。
しろがね
アクア・ウイタエを飲んだ者。5年に1回しか歳を取らなくなる。
オートマータの破壊を目的とした人間。人形破壊者とも言われる。白銀の意志に支配されオートマータ破壊のためだけに生きている。いかなるときでも人形との戦いを優先させるために感情を殺す訓練を受けている。
エレオノールに対する勝及び仲町サーカス団員の呼び方。
しろがね-O(しろがね オー)
フェイスレスが開発したしろがねの体の各部をからくり化したサイボーグ。しろがねと違い歳を取らず、、懸糸傀儡ではなく自分自身の体を武器に戦う(しろがね自身が懸糸傀儡化する発想で作られており、その武器は大道芸の発展形。人間の芸を見ると、それを観察して自分のものにせずにはいられないという自動人形の本能を利用したものか)。基本的に感情は見せないが、感情がないわけではない。
O(オー)
しろがね-Oを完全に機械化したもの。人間としての本体から記憶を機械の身体に転送しているため、バラバラになっても修理可能。
しろがねの血
アクア・ウイタエを飲んだしろがねの血はオートマータにとっては猛毒と同じで、体内にあるろ過装置(人間の胃にあたる部分)を通す以外の方法で体内にしろがねの血が入った場合(しろがねの血が塗られた刃による切り傷など)、一定時間行動不能、果ては活動停止にまで陥らせる。生命の水が溶けている為、他人にしろがねの血を与えればしろがねと同様の治癒効果などを与えるが、多量に飲むと自動人形と戦う運命をも背負わせる危険性がある為、普通の人間にしろがねの血を飲ませることは禁忌中の禁忌になっている。
サイガ
時計、家電、コンピュータ、ゲームなどの各分野に進出する日本の大企業。アルファベット表記は「PSYGA」。創業は才賀正二、才賀貞義が「才賀機巧社」を設立した明治年間にまで遡る。才賀正二、才賀貞義が交代でトップを務め、永年に渡り、対「自動人形」用の「懸糸傀儡」を「しろがね」に提供してきた。この製造技術やノウハウを精密機械工業に生かすことで、一大コングロマリットにまで成長した。
明治時代のサイガグループの前身
才賀機巧社
1990年代のサイガグループ主要各社
サイガ時計
サイガ電器通信
サイガエレクトロニクス
サイガ金属
UTサイガ
ネットワークサイガ
才賀建機
才賀生命
キャピトルサイガ
サイガ化学
サイガパネル
才賀流通
サイガコーポレーション
サイガ事務
サイガ不動産
サイガ電器(社長:才賀善治)
サイガ玩具(社長:才賀善治)

2009年02月08日

朝日新聞の中国報道問題

朝日新聞の中国報道問題(朝日しんぶんのちゅうごくほうどうもんだい)とは、1960年代から現在に至るまでに朝日新聞社発行の朝日新聞に掲載された中華人民共和国に関する記事に対し、インターネットの電子掲示板を中心に指摘・批判が行われている一連の議論である。批判の論旨は、朝日新聞の報道が中華人民共和国寄りである、朝日新聞は一党独裁の全体主義国家である中華人民共和国および中国共産党と癒着している、などの内容のものである。朝日新聞の中華人民共和国報道に対する批判の中では、朝日新聞OBでジャーナリストの稲垣武の著作などが出版されている。
フィルター ダミー ドライブイ とっこ クーガー ミズム ソリッド カカオ ゲルサンド ザ・サボイ ソケット ジュート デイオ シェークス 澪標恋 フォーラ フーディア 自由の幻想 スペアリブ オーバー スペイン ピーエル スポッタ サチュ レンツェ リベラル インダー かえる ロウバ パイロ メーン フォックス ブラック シロヤ ブロー パトロー フラダンス タイボ ドジェ ひらない ちょうらく ニワウメ テディ コールド マナイ ザック ローブロ デーション ソール フライ

1970年代中盤に至るまで、日本はアメリカや西ドイツ、韓国などと同様に、1949年に建国された中国共産党による一党独裁国家である中華人民共和国とは国交を持っておらず、一党独裁国家であった中華民国を「中国を統治する正統な政府」と認め国交を持っていた(イギリス・フランスなどは中華人民共和国を承認していた)。その様な状況下で、1964年頃より中華人民共和国との間で新聞記者交流が行われ、読売新聞や毎日新聞などの日本の主要な新聞社が北京支局を開設し始めていたが、1967年頃から1974年頃までの文化大革命期における中華人民共和国側による再入国拒否などで、数ヶ月ほど朝日新聞社だけだった事もあった。

その様な状況下で、内外の報道機関に対しての言論の自由や取材の自由が現在以上に無い当時の中華人民共和国に朝日新聞だけが特派員をおいていた。この点を、1970年10月21日、日本新聞協会主催の研究座談会『あすの新聞』の席上、広岡知男朝日新聞社社長は下記のように答えており、「中華人民共和国(中国共産党政府)の意向に沿わない記事を書くべきでない」という趣旨のことを発言している。

「報道の自由がなくても、あるいは制限されていても、そういう国であればこそ、日本から記者を送るということに意味があるのではないか」(『新聞研究』より)
「私が記者に与えている方針は『・・・こういうことを書けば、国外追放になるということは、おのずから事柄でわかっている。そういう記事はあえて書く必要は無い・・・』こういうふうにいっている」 (同『新聞研究』より)
この発言は、中国共産党政府に都合の悪い真実を紙面上で封殺することを会社の経営陣自らが社員に指示していたという趣旨に受け取ることも出来るため、このことから当時の朝日新聞の報道が中国共産党政府寄りであったとする者もいる。

広岡知男社長は自ら顔写真つきで一面トップに「中国訪問を終えて」と題した記事を掲載しているが、文化大革命に肯定的とも捉えられる内容である(1970年4月)。同様の記事は、1971年4月から5月にかけて計6回連載された「中国を訪ねて」というコラムでも見られた。なお著者は、著作「中国の赤い星」で知られ、国共内戦時以来の中国共産党シンパとして著名で毛沢東とも親しいエドガー・スノーである。本多勝一のルポ「中国の旅」もある。

なお、朝日新聞は文化大革命初期の混乱を全く報じていなかったわけではなく、外電を中心に、紅衛兵による武力衝突を伝える記事を掲載している。また、「文革礼賛」は朝日新聞だけが行っていたわけではなく、濃淡の差はあれ、他の左翼的な新聞や雑誌もその大小こそあれ行っていたが、全国紙のような影響力の大きい大手メディアにおいては、朝日新聞が突出して、「文革礼賛(および当時の中国共産党執行部の方針に対する礼賛)」を行っていた(および批判を行わなかった)という印象を持たれた。稲垣の著作は、この点について留意しているが、「朝日新聞の文革礼賛」だけが突出してしまっているという評価も多い。

林彪事件報道について
文化大革命中の1971年9月に、中華人民共和国の南部を視察中の毛沢東が林彪らを批判、これを機に林彪一派が毛沢東暗殺とクーデターを企てるが失敗し、9月13日に林彪一派がソ連へ向けて人民解放軍のホーカー・シドレー トライデント旅客機で逃亡中にモンゴル人民共和国領内で墜落死した。

その後9月26日に、10月1日に行われる予定であった国慶節パレードが突然中止されることが発表され、併せて人民日報の紙上にも林彪の名が現れなくなったので、「毛沢東重病説」や、「何か重大な政変があったのではないか」との観測が世界中に広まった。この時、北京特派員の秋岡家栄記者は、パレードが中止になったのは「新しい祝賀形式に変わったのではないか」(1971年9月27日)と、中国共産党内部における政変がなかったかのように報じた。

さらに10月1日には、「モンゴル領内で国籍不明機が墜落した」というモンゴル国営通信社電を各社が一斉に報じ、林彪失脚の噂が世界的に広まる。10月は日本の主要各紙とも、北京のルーマニア高官が乾杯で林彪の名前を省略したこと(10月12日 AFP)を伝えたり、林彪重病説(10月9日 ニューヨークタイムズ)を伝えるかと思えば、『中国画報』という雑誌に林彪の写真が掲載されていること(10月27日 ロイター)を伝えたりとブレがあるが、11月頃からは失脚の可能性を伝える報道が主流となる。例えば産経新聞は11月2日付け外報トップで、「ナゾ深める”林彪氏失脚”の原因」という記事を掲載している。

しかし朝日新聞は、「その飛行機には中華人民共和国の要人が搭乗していたのではないかとモスクワでは噂になっている」ことを伝えている(モスクワ特派員電)が、林彪そのものには全く触れていないばかりか、政変の可能性についても全く触れていない。さらに秋岡記者の書いた、毛沢東と林彪が並ぶ大きな写真が税関に掲げられていたことを根拠に林彪失脚に疑問を投げかける記事(1971年11月25日「流説とは食違い」)や、「しかし、これだけの事実をもって党首脳の序列に変化があったのではないか、と断定するだけの根拠は薄い」という記事(1971年12月4日「なおナゾ解けぬ中国政変説」)など、まるで中国共産党内部における政変は無いかと印象付けるような記事が掲載される。

稲垣の著作に限らず、多くの朝日新聞批判本がこの点を指摘し、秋岡記者を名指しで批判している。

確かに秋岡記者は、林彪失脚に疑問を投げかける記事を継続して配信しており、朝日新聞は紙面上でこれを中心とした記事作りを行っていたが、同時に外国の通信社などから配信された林彪失脚を匂わせる記事もこの前後に掲載していたのも事実である。例えば、「林氏ら軍人退場 モスクワ放送 中国“政変”で解説」(11月17日 ラヂオプレス)や、「林副主席の名前は見えず アルバニアに三首脳祝電」(11月28日 ラヂオプレス)がある。この様に、この頃の朝日新聞の中華人民共和国関連の記事が林彪失脚に懐疑的な記事ばかりでなかった点は、朝日新聞批判本があまり指摘していないところである。

しかしこれ以降、ようやく朝日新聞の紙面からは林彪の死亡はともかく、失脚を訝しがる記事は消え、2月23日には「中ソ改善を図り失脚 林彪 訪中の米記者報道」(1972年2月22日 時事通信)という記事が掲載される。一方で他紙を見てみると、読売新聞は「林彪の失脚を確認」、毎日新聞は「林彪は生きている」と、扱いは朝日新聞ほど大きくはないものの前述した2月10日のAFP電を報じている。そして1972年7月28日、他社が林彪の死亡を報じた後で、秋岡記者が配信した林彪死亡記事がようやく掲載される。これは、広岡知男朝日新聞社社長が「中国共産党政府の意向に沿わない記事を書かない」という意見を発言していることから、朝日新聞社の方針に沿ったものであると考えることができるという意見もある。

朝日新聞と中華人民共和国
上記の秋岡家栄記者が後に「人民日報」海外版の日本代理人に就任、後に北京特派員、北京支局長になった横堀克己が中国共産党傘下の雑誌「人民中国」の編集顧問に就任したりするなど、他紙では見られないような中華人民共和国あるいは中国共産党との繋がりが存在する。また、朝日新聞が提携している新聞社は数十カ国にわたって存在しているが、その中で「人民日報」は提携関係にある1社である。また、中国共産党直下の通信社であり、事実上対外プロパガンダの中心的存在である新華社の日本支局は朝日新聞東京本社の社屋内にあったこともある。

特定の国に長期赴任した記者が現地の機関に再雇用される例は、朝日新聞と中華人民共和国との関係に限ったことではないが、中華人民共和国及び中国共産党政府は、人権、特に言論の自由の弾圧を行う独裁国家であり、そのような政権の情報統制とプロパガンダの手先である政府系情報誌と民主国家の新聞社が提携するのは報道倫理・人権の観点から許容されるべきのもではないとの批判がある。

報道姿勢
現在全く批判記事が無いわけではなく、2005年連載のルポルタージュ「カラシニコフ」では、世界の紛争地に売られるAK-47の多くが中華人民共和国製であることを書いている。他にも「天声人語」が地雷廃絶をテーマにした時(1995年7月8日、2004年7月25日)には、世界の地雷輸出国として「米、中、ロシア」と記すなど、公然たる真実については一部に例外もみられるものの、最近では他紙が外国の地名、人名を日本語読みにしているが、朝日新聞のみフリガナで現地読みを行なっている。しかし、 中国の一党独裁体制、人権や言論の自由の弾圧への批判がほとんどないなど、中華人民共和国に対する批判的な報道が非常に少ない傾向は従来と全く変わっていない。

中華人民共和国のチベット侵略に関する報道
中国人民解放軍によるチベット侵攻以後のチベット人に対する迫害に対してほとんど報道・批判していないという指摘がある。かつてのチベットに対する実状がほとんど認識されていない時代ならともかく、21世紀の近年になっても中華人民共和国擁護の姿勢を一貫して取り続けている。

中華人民共和国の人権弾圧に対するチベット人の抗議デモと中国共産党政府による武力弾圧が繰り返し起こってきたが、1987年のチベット人によるデモの時には、『人民日報は「これは少数分裂分子によるダライ集団が画策した政治事件である」としており、中国共産党政府は政治的背景を持つものとしている』と中華人民共和国側の発表をそのまま受け入れ、『国外にいるダライ・ラマグループは中国の一部として冷静な目を持つべきであり、挑発があってはならない』と中国共産党政府の代弁をするかのような社説を1987年10月4日に載せた。

さらに、1989年にダライ・ラマ14世 がノーベル平和賞に選ばれた際には、『中国は「内政干渉」だと強く反発しており、平和賞が対立を助長させる原因ともなり、そうなれば「平和賞」の名が泣くことになる。ダライ・ラマ陣営はこれを機に和解のために行動することを願う』と、またも中国共産党政府の代弁者かのような社説を1989年10月7日に載せた。

2008年、北京五輪に際し、チベット自治区にて弾圧され続けてきたチベット人が再び抗議活動し、中国共産党政府はそれを武力弾圧して、チベット人の死者が多数出た。世界中でチベット問題に対する非難が出たが、日本政府は中華人民共和国に対する配慮をし、しっかりとした抗議ができなかった。それについて朝日新聞は「首相はもっとしっかりと中国へ語るべきだ」とする社説を書いたが、「朝日こそこれまで何もチベット問題について報道をしてこなかった」と批判が出た。[1]

朝日新聞OBの青山昌史は「これまで朝日は文化大革命礼賛、南京大虐殺など中国の言うとおりに報道してきたといわれ、今回は中国の言う通りだとは、さすがに言えないので福田首相に言うべきことは言えと書かざるを得なかったのでは」と、矛先を日本政府に変えたと指摘した。チベット亡命政府によれば、「中華人民共和国政府による残虐行為により120万人のチベット人が殺された」とされ[2]、「『南京大虐殺』を報道した熱意で『チベット大虐殺』を書け」と週刊新潮に批判された。

しかし、世界各国で中国共産党政府のチベットにおける武力行使を含む人権弾圧が非難されるようになり、ようやく一時はチベットにおける中国共産党政府の人権弾圧について数多くの記事を書き、また社説などで批判した。たとえば2008年、チベット自治区にてチベット人による抗議行動、暴動が起きたが、それ以来朝日新聞は紙面、asahi.com上においてもチベット特集を組み、3月の騒乱以来数十以上の記事を書いている。特に6月まではほぼ毎日チベットに関する記事が掲載され、7月になっても新たな記事が書かれた。また、それらの記事には、チベットでの中国軍の無差別発砲を伝える記事や、チベット亡命政府の発表を元にした記事、また日本での抗議行動の報道など、中国共産党政府政府にとって不利な記事が数多く含まれる[5][6][7]。また、社説においても、朝日新聞はチベット問題への対応について日本政府への批判が中心ではあるが、中国共産党政府に対しても批判を行っている姿も見ることができる。

しかし、その様な中で、2008年3月20日の「朝日川柳」には、「五輪前どうにも邪魔な生き仏」という川柳が掲載された。「中国への皮肉」と朝日新聞は主張したが、「ダライ・ラマ14世を邪魔者扱いするのか」と、多くの批判の声が出るに至った。

更に、チベット情勢が一段落するとともに、チベット問題、ウイグル問題に関する記事はほとんど見られなくなり、中華人民共和国に関係する事項をとりあげる社説でも、チベット問題やウイグル問題、同国内の人権弾圧問題には殆ど触れなくなり[9]、触れる場合でも中華人民共和国と中国共産党政府に対する批判はほとんど見られず[10]、、中華人民共和国と中国共産党政府に対する好意的報道が非常に多い傾向は従来と全く変わっていない。

2009年01月23日

ヒトビトが住む安全地帯

インナー
ヒトビトが住む安全地帯。
運命のゲーム
アルバートが仕組んだロックマン同士が殺しあうゲーム。
O.I.S(オーバードライブ・インヴォーク・システム)
ライブメタルのエネルギーを暴走させ、本来の能力以上の性能を発揮する。
ガーディアン
非政府公認組織。イレギュラーからヒトビトを守ったり、イレギュラー発生の原因を調査している。「ZX」でイレギュラー発生の原因がモデルVである事を突き止めている。
ガーディアンベース
世界中を回るため飛行艇になっている。「ZXA」ではウロボロスに乗り込んだ。正式名称はグランニュアージュ。
三賢人
レギオンズの最高意思決定機関の三人。「人間とレプリロイドを平等にする法律」で定められている「レプリロイドの寿命設定」を特例として持たず、数百年のときを生きている。三人の討議によって公平な答えを出すようになっている。
サイバーエルフ
電子妖精。数百年前から研究されている。
四天王
ファンがライブメタル・モデルH、モデルF、モデルL、モデルPをまとめて呼ぶ時の呼称。あくまでファンが使っているのであって、ゲーム中にはでてこない。由来はロックマンゼロシリーズのネオ・アルカディア四天王から。
初代司令官
ガーディアンの初代司令官。モデルVの調査中に行方不明になったらしい。
ジルウェ・エクスプレス
ジルウェが経営する運び屋。
真のトランスオン
モデルVの生贄となった魂を操る力。
「全ての命を操る力… それが究極のロックマンの力… 真の トランスオンだ」。
ゼクス
プロメテがロックマン・モデルZXに付けた呼称。なおゼクスとはドイツ語で「6」のことで、本家、X、DASH、エグゼ、ゼロに続く6番目のシリーズであることとかけている。
セルパン・カンパニー
大型エネルギー供給装置を保有する大企業。
ダブル・ロックオン
二つのライブメタルを使いロックオンすること。
T.F.S(テクニカル・フィニッシュ・システム)
「ZX」に登場。フォルスロイドの弱点に攻撃を当てる回数を少なくすることで、入手したライブメタルの能力ゲージが多くなるシステム。
伝説の赤きレプリロイド
数百年前にオメガを倒し、ラグナロクと融合した「ある男」と戦ったレプリロイド。つまりゼロのこと。
トランスオン
倒した相手のデータをコピーし外見、性能をコピー変身すること。モデルAのトランスオンはアルバートが言うには不完全なトランスオンで、真のトランスオンはモデルVの生贄となった魂を操る力。
人間とレプリロイドを平等にするための法律
人間に機械の体を与え、レプリロイドに寿命を設定することで人間とレプリロイドの差を縮めた法律。この法律はマスター・ミハイルにより発案され、マスター・トーマスとマスター・アルバートの賛成により決まった。
ハンター
遺跡のロストテクノロジーの発掘、政府から賞金がかけられた危険なイレギュラーの討伐などを行う賞金稼ぎ。
ハンターキャンプ
トランスサーバーやデータルームなど、便利な施設がそろうハンター達の拠点。
ハンターギルド
発掘されたロストテクノロジーの悪用を防いだり、遺跡や未開拓地の安全地帯の発見、その位置など各種情報を共有するために設立された。
ヒト
人間とレプリロイドを区別せずに呼ぶ言い方。
ヒューマノイド
レギオンズの、人間とレプリロイドの平等を目的とした法律により、体の一部を機械にした人間。尚交換した元の人間としての肉体は国で保管されている。
フォルスロイド
はにー ファイバ ていん| ジェス オフス たけざお おはじき 一等星 アップ ファー イコノロジー プロテイ ローカル シンプ けん蔵 フリース メモリー はこだて マルチ パルプ シェーバー トライアン ミンク ブティッ 翠の月 ゲスロ コピペ シエラ ネガティブ ずいき ゼンマイ きない トロッ デニール プロデビー ハネム オフタ リヤカー ドーミー カーウォ ボーイ 三和音 ゾル ぎぼう 大逆転 小さい魔女 ソダラ 夢列車 ゴスロ マジッ

ライブメタルの力を引き出すために作られたレプリロイド。擬似ロックマン。ZXではそれぞれライブメタルを取り込んでいたが、ZXAではモデルVを動力部に取り付けているようである。海外版での名称はpseudoroid(スードロイド)であり、これは、pseudo-=擬似のに由来する。
プロジェクト・ヘブン
セルパンが企てた「ライブメタル・モデルVによる人々の救済計画」という名の虐殺。
メカニロイド
プログラム通りに動くロボット。
ライブメタル
生きた金属。あらゆるデータが収められている。
ラグナロク
数百年前の戦争で使われた宇宙要塞兵器。数百年前に伝説の赤きレプリロイドによって破壊された後、「あの男」が地球に降り注いだ破片を用いてモデルVを製造した。
レギオンズ
各国の政府から代表を集い構成される、世界の統制機関。マスター・トーマス、マスター・アルバート、マスター・ミハイルの三賢人を頂点としている。「人間とレプリロイドの平等を目的とした法律」を定めた場所。
レプリロイド
限りなく人間に近いロボット。レギオンズの、人間とレプリロイドの平等を目的とした法律により、活動限界時間(寿命)が設定されるようになった。人間との区別のため額にマークがつけられている。
ロックオン
ライブメタルを使い変身すること、またその時に発するかけ声。
R.O.C.Kシステム
Rebirth Of Crystallized Knowledge SYSTEMの略称。ライブメタルに収められた力を引き出すシステム。
ロックマン
R.O.C.Kシステムに適合しライブメタルの力を引き出せる者。適合者。

漫画版
ゲーム雑誌『ファミ通DS+Wii』の別冊付録ファミ2コミックにて06年8月号?07年8月号まで連載、おぎのしんが執筆。単行本は全2巻。ゲームの公式サイトで第3話まで見る事が出来る。

ヴァンを主人公に置き、エールは登場していない。基本的にストーリーはゲーム版に沿う形となっているが、後半からは漫画版独自の展開が多く見られるようになった。また、戦闘シーンでゲームの様にライフゲージが表示されるという、一風変わった描写も特徴。

後に発売された単行本では全話に渡って大幅な加筆修正が加えられており、連載時とは殆ど別物に近い状態となっている。

ゲーム版との相違点
一部のミッションはカット、もしくは簡略化されている。特に後半はフォルスロイドとの戦いがメインとなり、ゲーム版のミッション内容は殆ど再現されなかった。
ヴァンのゲーム仲間の少年である、シュウというオリジナルキャラクターが登場している。
パープリルがモデルF、モデルH、モデルLを取り込み、強化する。
ゲーム版ではモデルZXはO.I.Sを使えないが、最終回において使用した。

2009年01月16日

吉備真備

ババロア フィラン マッチン ビジネス ハワイ ヒューズ ダグアウト マルチ プレムハブ スノーフ 流星群 にんきょう ミステ ぶんぶん ブラテ ハイヒール シングル ラバト ブルンジ バックオ ナッソー トラン ラムサー 鈴蘭 セラセラ つるみ マルセイ コピーイノ ゲーター ブラッド トパイ バーバレ パブリ レベニュ フォーム メタ いささや ハイウエイ ダルトン ハリアー ビーコン ガター サイドカー あぼがど ジンセン スプリング ユリノ ジャーゴン アニムス ビッドレ

吉備真備(きびのまきび、持統天皇9年(695年) - 宝亀6年10月2日(775年11月3日))は、日本の奈良時代の学者、政治家(公卿)。正二位・勲二等・右大臣。

備中国下道郡(後の岡山県吉備郡真備町、現在の倉敷市真備町)出身の父は右衛士少尉下道圀勝(しもつみちくにかつ)、母は楊貴(八木)氏(大和国(後の奈良県)の豪族)。下道氏は吉備地方で有力な地方豪族吉備氏の一族。

716年(霊亀2年)、下道真備は22歳のときに遣唐留学生となり、翌年の717年(養老元年)に入唐した。帰路では種子島に漂着するが、735年(天平7年)に多くの典籍を携えて帰国した。唐では儒学のほか、天文学や音楽、兵学などを学び、帰朝時には、経書(『唐礼』130巻)、天文暦書(『大衍暦経』1巻、『大衍暦立成』12巻)、日時計(測影鉄尺)、楽器(銅律管、鉄如方響、写律管声12条)、音楽書(『楽書要録』10巻)、弓(絃纏漆角弓、馬上飲水漆角弓、露面漆四節角弓各1張)、矢(射甲箭20隻、平射箭10隻)などを献上し、『東漢観記』を持ち来たらした。

帰朝後は聖武天皇や光明皇后の寵愛を得て、737年(天平9年)に従五位に列せられた。738年(天平10年)に橘諸兄が右大臣に任ぜられて政権を握ると、同時に帰国した僧玄昉とともに重用され、真備は右衛士督の役職を兼ねた。740年には、真備と玄昉を除くのを名目に、大宰府で藤原広嗣が反乱を起こしている。741年に東宮学士として皇太子阿倍内親王(後の孝謙天皇・称徳天皇)に『漢書』や『礼記』を教授した。その後、743年(天平15年)には従四位下、春宮大夫兼皇太子学士、746年(天平18年)には吉備朝臣の姓を賜り、747年に右京大夫に転じて749年(天平勝宝元年)には従四位上に昇った。孝謙天皇即位後の750年には、藤原仲麻呂が専権し、真備は、筑前守、肥前守に左遷されたが、751年には遣唐副使となり、752年(天平勝2年)に入唐し阿倍仲麻呂と再会する。753年には帰路で屋久島に漂着するが、鑑真を伴って無事に帰国している。

754年(天平勝宝6年)には大宰少弐に昇任、756年に新羅に対する防衛のため筑前に怡土城を築き、758年に大宰府で唐での安禄山の乱に備えるよう勅を受け、759年(天平宝字3年)に大宰大弐(大宰府の次官)に昇任した。その後、暦学が認められ、儀鳳暦に替えて大衍暦が採用された。764年(天平宝字8年)には造東大寺長官に任ぜられ、70歳で帰京した。恵美押勝(藤原仲麻呂)が反乱を起こした際には、従三位に昇叙され、中衛大将として追討軍を指揮して乱鎮圧に功を挙げ(藤原仲麻呂の乱)、765年には勲二等を授けられた。766年(天平神護2年)、称徳天皇(孝謙天皇の重祚)と法王に就任した弓削道鏡の下で中納言となり、藤原真楯の薨逝で大納言となった後、右大臣に昇進して、左大臣の藤原永手とともに政治を執った(地方豪族出身者としては破格の出世であり、学者から立身して大臣にまでなったのも、近世以前では、吉備真備と菅原道真のみである)。

770年(宝亀元年)、称徳天皇が崩じた後には、後継の天皇候補として文室浄三および文室大市を推したが敗れ、「長生の弊、却りて此の恥に合ふ」と嘆息したという。ただし、この即位をめぐる話は『水鏡』など後世の史書や物語にしかみえておらず、『続日本紀』には認められないので、後世の作り話ではないかと疑うひとも多い(瀧浪貞子など)。光仁天皇即位後、真備は老齢を理由に辞職を願い出るが、光仁天皇は兼職の中衛大将のみの解任を許し、右大臣の職は慰留した。771年に再び辞職を願い出て許された。それ以後の生活については何も伝わっておらず、775年(宝亀6年)に薨去した。

亡くなった地や墓所がどこなのかは不明であるが、奈良市内にある奈良教育大学の構内には真備の墓と伝えられる『吉備塚(吉備塚古墳)』がある。

職務の傍ら孔子をはじめとする儒教の聖人を祭る朝廷儀礼釈奠の整備にも当たった。

著書に『私教類聚』『道弱和上纂』『刪定律令』などがあるとされている。

『江談抄』や『吉備大臣入唐絵巻』などによれば、真備は、殺害を企てた唐人によって、鬼が棲むという楼に幽閉されたが、その鬼というのが真備とともに遣唐使として入唐した阿倍仲麻呂の霊(生霊)であったため、難なく救われた。また、難解な「野馬台の詩」の解読や、囲碁の勝負などを課せられたが、これも阿倍仲麻呂の霊の援助により解決した。唐人は挙句の果てには食事を断って真備を殺そうとするが、真備が双六の道具によって日月を封じたため、驚いた唐人は真備を釈放した。

真備が長期間にわたって唐に留まることになったのは、玄宗がその才を惜しんで帰国させなかったためともいわれる。真備は、袁晋卿(後の浄村宿禰)という音韻学に長けた少年を連れて帰朝したが、藤原長親によれば、この浄村宿禰という人物は、呉音だった漢字の読み方を漢音に改めようと努め、片仮名を作ったとされる。また、帰路では当時の日本で神獣とされていた九尾の狐も同船していたといわれる。

中世の兵法書などでは、張良が持っていたという『六韜三略』の兵法を持ち来たらしたとして、真備を日本の兵法の祖とした。

また、吉備真備は、陰陽道の聖典『金烏玉兎集』を唐から持ち帰り、常陸国筑波山麓で阿倍仲麻呂の子孫に伝えようとしたという。金烏は日(太陽)、玉兎は月のことで「陰陽」を表す。安部晴明は、阿部仲麻呂の一族の子孫とされるが、『金烏玉兎集』は安倍晴明が用いた陰陽道の秘伝書として、鎌倉時代末期か室町時代初期に作られた書とみられている。伝説によると、中国の伯道上人という仙人が、文殊菩薩に弟子入りをして悟りを開いた。このときに文殊菩薩から授けられたという秘伝書『文殊結集仏暦経』を中国に持ち帰ったが、その書が『金烏玉兎集』であるという。その他、『今昔物語集』では、玄昉を殺害した藤原広嗣の霊を真備が陰陽道の術で鎮めたとし、『刃辛抄』では、陰陽書『刃辛内伝』を持ち来たらしたとして、真備を日本の陰陽道の祖としている。

『宇治拾遺物語』では、他人の夢を盗んで自分のものとし、そのために右大臣まで登ったという説話もある。

書家として
在唐中、書は張旭に学び、帰朝後、晋唐の書道を弘めた。古筆中に、虫喰切、南部の焼切が現存する。